国営造成施設管理体制整備促進事業の概要
土地改良区が管理する農業水利施設(揚水機場、用排水路、ため池)は水田に農業用水を送るなどの農業生産面の役割だけでなく、地域の防火用水、環境用水、洪水調整などの多面的な機能を有し、地域にとっても重要な施設となっている。
しかしながら、農業を取り巻く情勢が厳しくなる中で、管理体制が十分でなくなりつつあります。そこで将来においても農業面並びに生活面(地域防災)に亘ってこれらの機能が発揮されるよう地域住民等と連携し管理体制の整備を図るものです。
その具体的な取り組み内容としては次のようなものです。
管理体制の強化
- 業務課、庶務会計課が一体となった管理体制を整えるなど管理に対する職員の意思統一と意識啓発を図る。
- 長寿命化対策の導入によるライフサイクルコストの低減を図るため、土地改良区職員の技術力の強化(資格取得、各種研修の参画)を積極的に行う。
- 施設管理の効率化を図るため、一部施設の点検や洪水時等におけるゲート操作等について地域住民の参画を促進する。
- 琵琶湖の取水制限発令時等渇水時には湖北・日野川地区の18土地改良区が一体となって利水調整し迅速な対応ができるよう連携を強化する。
- 用水重複地区を有する野洲川土地改良区並びに近隣の草津用水土地改良区とネットワーク化を図り、情報交換等を行う。
行政、地域住民等の参画
- 幹線排水路は通水断面を確保するため、地域住民に年2回程度の清掃、草刈り等の活動提供を得る。
- 高木調整池を利用した防火訓練等地域住民参加型のイベントを実施し、施設の多面的機能の理解増進を図る。
- 地域住民の清掃等の管理作業で発生するゴミの処分について行政支援が得られるよう推進協議会で取り組む。